著者が実際に手がけた指導現場を再現。「3択式問題」で社内コンサルに挑戦してみよう。
本書では、これまでの私の経営コンサルティング経験を皆さんに役立ててもらいたいという思いで書きました。コンサルティングにおける意思決定の場面を再現し、読者の皆さんに「自分ならどうするか」という疑似体験の場を提供することにしたのです。経営コンサルティングの場で私が直面した問題を再現し、そのときの取りうる選択肢を「3択」の形で提示し、「あなたならどうしますか?」という形で問いかけます。読者の皆さんに私と同じ体験をしてもらい、対処方法を考えていただくのです。そして私が実際にどうしたかは、それに続けて、意思決定する際に考慮すべきポイントを示しながら、解説しています。改革活動やコンサルティング活動は、医者で言うと「臨床医」であって、「基礎研究者」ではありません。実際に患者を診たり、処方箋を出したり、執刀したりする経験を積むなかで腕前が上がっていきます。ですから、知識とともに経験やその状況に置かれたときの「判断力」「意思決定力」「行動力」が重要となります。改革活動は難易度が高く、患者にたとえれば重症・重病を取り扱うのに似ています。だから、素人が治療したり執刀しようとすると、失敗する危険性が高くなります。私自身は、なるべく多くの会社の改革をお手伝いしたいのですが、私が使える時間には限りがあります。お手伝いできないでいるうちに、不治の病になったり手遅れになったりする会社もあるでしょう。一方で日本全体を見ると、従来のパラダイムを転換しなければならない会社はゴマンとあります。そこで、改革が求められる会社にいる人たちで、少しでも会社をよくしたいと考えている人たちに、私の取り扱ったケースを知ってもらい、改革活動やコンサルティング活動を疑似体験し、成功したり成果を上げる確率を高めてもらいたいと考えたのです。私が若い頃の事例もあり、すべてが成功事例ではありませんが、失敗事例も反面教師として役立つこともあるでしょう。